フィクションに関する所感

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自分がおかしいのか世界がおかしいのか

『代議制民主主義 - 「民意」と「政治家」を問い直す (中公新書 2347)』待鳥 聡史
『難しいことは分からないが、ナニカがおかしい』ーそう感じている人は今の現代日本社会を生きている中で多いのではないのだろうか。それを、感じて思考すると、自己批判精神がある人間なら、「自分がおかしくなってるのか、世界がおかしくなってるのか」この思考にたどり着く。この思考は苦しく、なかなか抜けだせない。何故なら哲学的な問いであると思うし、自分で自分を正常だとすることこそおかしいと判ってる人間が陥る思考だからだ。特効薬はまず、「自分に自信をつける」ことなのだが、これが行き過ぎると世界を攻撃しだす人格が出来上がる。
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だが、大事なのは自分が当事者として生きている社会(世界)、現実を理解することである。それを判れば自分がおかしいのか、世界がおかしいのかが分かる。

本書は民主主義という、我々が生きる社会が採用している制度を扱って、どちらがおかしいのか、証明した本だ。

結論から言おう、「社会がおかしくなっている」本書が書かれたのは10年前の2015年だが、「失われた20年」と言われており、社会、政治、民主主義が、『社会のあるべき姿』に沿って、『正常に機能しなくなっている』事になって、久しい事を看破している。

逆に言うと、『代議制民主主義』が、正常に機能していた時期もあり、それは理想的だった。

しかし今現在2025年、社会のあるべき姿に、伴ってしかるべき、『政治』『民主主義システム』『社会制度』これらを、包括的に含んだ『正解』が示されてない。

見つかっていないと言ってもいい。

つまり、今は『世界』が『混迷』の『時代』なのだ。ここに正常な認識がある。