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コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜 第15話 宇宙を臨むもの レビュー

 

 

アバン

神化46年11月新宿

歌の力、なりすましていた宇宙人を殺すアキ。

神化46年11月銀座

銀座でまた宇宙人と戦うアキ。

「あいつも違った…どこにいる?」

OP

宇宙を臨むもの

超人課

「殺害されたのは いずれも 別の星から来た星人だ」

「宇宙人か えっと… 例の地球防衛軍…」

「DFE」

「で その協定で星人が地球人にフリをするのは禁止されたんでしょ?」

「容疑者として浮かび上がったのは…」

「柴来人 突然無差別破壊行為を開始したため 解体処理命令が出たが それに反して現在 逃亡中 広域指名手配693号」

「容疑者はもうひとり 人吉爾朗 3年前の新宿擾乱で破壊活動に参加 以後複数回 超人による犯罪を助けた疑いがある 住所不定

「とはいえ 今回犯人は どうやら別人らしい」

「なんだ 女か」

「女は 特定の星人を探しているのかもしれない だとしたら まだ犯行は続くことになる」

何処かへ入る爾朗。

「そっちから呼び出したんだろう 待たせるな」

「三純 光って…」

「ああ ジュダスさん!」

「アースちゃんのことで 結局 超人活動はやめちゃったみたいでしたけど」

「ここは 以前から超人専門の違法病院という噂がありましてね」

「そこにジュダスが」

「でも あんなに正しい超人になろうとしてたのに」

病院内

「ある時は米軍と手を組み 新宿では学生たちの側に立ってみせた 人気が出ればそれでいい そんな奴らだ」

窓ガラスが敗れる。そこには妖怪が。輝子と笑美。

「厚生省 超過人口審議研究所」

「超人課よ 連続星人殺し容疑者を確保します」

隠れ家。お湯に浸されるレトルトカレー

「食事はインスタントで我慢してもらう」

「なによ これ 天弓ナイト…」

「まだ若いのに知っているのか?」

「子供の頃 憧れたわ」

「水を汲むのに約に立つ」

「お兄ちゃんばかり天弓ナイトの役をするのが 悔しかった 部屋でこっそり風呂敷を首に巻いて…」

「言っておくが 本物だぜ」

「嘘よ」

「憶えてないか 去年のダイハクに展示されるはずだった」

神化44年12月大阪地球博覧会只今工事中

「ようこそいらっしゃいました ここ 三矢超人未来館は三矢財閥が20億円を投じて作り上げた 日本の超人と未来についてのパビリオンです 現代においては真の超人はごく僅かしかいません しかし 将来は 人類すべてが超人となり 日本に輝かしい未来をもたらすでしょう」

「ここはそんな50年後の日本 さあ 動く歩道 トラベータ―に乗れば それは 21世紀です!」

三矢の背後に回る爾朗。

「動くな!おかげさまで機能機密法の改正は見送られ超人達が社会に認められる機会は失われた そのあんたが何故超人の宣伝を 今や超人は闇に潜む犯罪者か それを取り締まるものとしか思われていない 罪ほろぼし?違うな あんたらは政府に従わない超人は全て悪の怪人扱いして消し去るつもりだ そのためにまず こんな宣伝を」

倒れる三矢。ケーブルが爾朗を縛る。

「あれだけ苦労して作った超人課の元エースがこれでは浮かばれないな」

現れる雲、秋田の顔。

「三矢議員は”人間とそうでないもの”がいると法律で規定したかっただけだ支配の為に」

「実際そうじゃないか この星には人間以外のものがいる」

「私たちは地球よりずっと進化した世界から来た」

「だから劣った君たちを正しく導く義務がある」

隠れ家

「”フューマ―”と呼ばれる宇宙生命体 聞いたことがあるんじゃないか?」

「帝告とは敵対していたらしい 彼らは三矢議員に圧力をかけて超人法の改正をやめさせようと…」

帝告

里見と会う、輝子と笑美。

「あなたは」

「里見と言います この会社の顧問ですが 名ばかりの じじいで」

「里見 義昭さんですね 人吉先生から お話はよく」

「私に 妖怪や魔界のものとつるむ趣味はない」

「私も 戦争中 軍の謀略にその力を注いだような 元超人さんと組むのは嫌よ」

「我が社にとって超人は商品だ 人間が理想とする正しい存在 そのイメージを損なうものは超人という正札を貼りたくない」

「公共保安隊は超人を兵器にしたい 超人課は超人という存在を護りたい あの人たちは超人でお金儲けをしたい」

Aパート終

Bパート

アキの看病をする爾朗。

「わかるよ 正しいことをしたくなったんだよな」

「帝告みたいな企業のいいなりじゃなくて 自分の信じる正義に目覚めたってことじゃないのか!」

「正義 正義 正義って やめてよ 馬鹿じゃないの ナンセンス シラケるなあ」

「シラケる? そんなの本気にならない言い訳だ」

「私達の親って この国の正義の為に戦争したんだ そして負けた なぜなら そんなものは無かったから…自分が正義だ お互いそう思って戦う そういうのは終わったんだ 人吉爾朗 古いよ あんた」

「つきあっていたのファニーと」

「えっ…君たち 女性グループ…?」

「会社にバレて不祥事だって アイドル以前に超人としてふさわしくないって 超人だから仕事で戦うのは…でも 超人だからって誰かの決めた正義に縛られるのはいやになった」

「それでファニーはどうしたんだ」

「自由になりたい」

「自由…?」

「超人だからって自由を求めちゃいけないの?だってわかんないのよ 正義とか そういうの 私にはない だからさ…フューマ―だっけ?その宇宙人なら 人間にはわからない絶対に正しいこと 揺るがない正義を知ってるんでしょ 連れてきてよ ここに…」

「フューマ―はもういない」

回想

「私たちは不完全な生物だ 別の生物と共存しなければ生きていけない」

「そうだ それも普通の生物では長くは持たない 我らの器としてふさわしい究極の超人を生み出すために 努力してきたのではないか」

「そのためのこのパビリオンだったはずだ!」

「我々が支配できるのは命無き肉体だけだ」

「いわば養殖だよ」

ロックを解放する爾朗。

「その力こそ私達が求めた」

瞬時に三矢の身体を焼く爾朗。

三矢身体から秋田(だったもの)が出てくる。

「爾朗くん 私は君たちが好きになったんだ超人が…人間が だから…私たちはこの星から去るべきだと思った」

「君は やり方を知らないだけだ この星の人々が自分の可能性を知らないのと同じ様に…」

対峙するアキと爾朗。

「あの子は星になったの」

「君の 恋人だった子か!?」

「だって私たちエンジェルスターズだもん 天使の星になったのよ だから私宇宙に行かなきゃいけない」

「超人なのに 私たちは鎖で縛られている…自由になりたいのよ!どこまでも自由に!」

アンドロメダまで行きたい…マスターウルティマみたいに あの人はフューマ―と人間の子供なんでしょ」

巨大化したアキと戦うエクウス。

アキを倒すエクウス。

アキを見送る爾朗。

「正義の味方のくせに俺も…正しいことばかりやれているわけじゃない かつて友達に訊かれたんだ まだ決められない だが 迷うのをやめたら俺はあいつになってしまう」

フラッシュバックするクロード。

天弓ナイトのマスクを手にする爾朗。

「なんだ これは…空っぽだ…これも偽物だったのか」

「いや 確かに本物だよ 天弓ナイトは仮面とスーツに不思議な力を秘めていると言われていた だが ただの人間だったのだ」

「は!?」

「ただの人間が仮面で顔を隠す事であれだけの活躍ができた…だが超人課設立にはただの人間ではいけなかった あくまで超人が犯罪を起こしたのでなければ…」

「だったら人間と超人はどう違う」

「だから私は 君を 君たちを信じたくなったんだ…教えてくれ超人とはなにか…」

「天弓ナイトがただの人間!?」

「なのにずっと超人の振りをしていたっていうの」

「そうじゃない あの人はやっぱり超人だったんだ」

ED

脚本 會川 昇

作画監督 小平佳幸 長谷部敦志

メカ作画監督 大塚 健

絵コンテ 大塚 健

演出 大久保 朋

 

次回『花咲く町に君の名を呼ぶ』

 

 「超人」とは何か、それは人とは違う力を持つ人間でもなければ、人類ではない異能の存在でもない、”在り方”だという話。天弓ナイトは在り方が超人だったから、普通の人間でも超人だった。「ただの人間が仮面で顔を隠す事であれだけの活躍ができた…」そう、これこそ特撮がどういうものか、その本質を現している言葉だと思う。

 またアキがファニーと付き合っていてそれが会社に不祥事として処理され超人としてふさわしくないとされたこと。

「会社にバレて不祥事だって アイドル以前に超人としてふさわしくないって 超人だから仕事で戦うのは…でも 超人だからって誰かの決めた正義に縛られるのはいやになった」

「だって私たちエンジェルスターズだもん 天使の星になったのよ だから私宇宙に行かなきゃいけない」

「超人なのに 私たちは鎖で縛られている…自由になりたいのよ!どこまでも自由に!」

 今でこそアメリカのスーパーヒーローでは同性愛者は珍しくない。しかし神化(昭和)という時代において、それは、タブーとされ、超人という人のあるべき姿として、はさわしくないとされたであった。今から考えて、その時代を振り返る意義のある話だと思うし、これは超人という存在がづあるべきか、という今回のテーマに沿った話でもあると思った。